top of page
「フィクション」と「ノンフィクション」の狭間で生まれる物語
本作品は、作・演出の兵藤友彦が、ひとり一人の俳優と面談し『あなたは誰ですか?』『何のためにこの列車に乗っているのですか?』『どこかの駅で降りますか?』などの質問を重ねることによって俳優たちの個性や創造力を引き出し、それをもとに物語を紡ぎ出していく、いわばフィクションとノンフィクションの狭間を行き来する演劇です。
観客は車内を覗き見し、乗客たちの人生の切れ端に触れることで、あたかも自分も「列車」に乗っているかのように、この作品に参加することになります。
また、今回『米原-金沢』として再創造するにあたっては、「地方で演劇を続けていく」ことの意味を問うという目的もあります。地方の演劇人(劇作家、演出家、俳優など)のほとんどは、生業を持ちながら演劇活動を行ういわばアマチュアプレイヤーです。しかし、仕事ではないからこそ何者にも忖度する必要もなく純粋に作品や観客と向き合える側面があります。都市や経済の論理によって消費される演劇ではなく、いまここでしか出会えない演劇を。私たちはそう考えています。
bottom of page